ええっ!コミケの45年以上の長い歴史の中で、本当に【完全中止】になったことがあったの!?
そうなんだ。2020年春のC98が、新型コロナウイルスの感染拡大によって史上初の中止になったんだよ。低リスクでも、リアルの場は失われても、オタクたちの情熱が消えることはなかったんだ
1975年の開催以来、災害や会場変更など数々の危機を乗り越えて一度も途切れることなく開催され続けてきたコミックマーケット。しかし、その「不敗の歴史」が初めてストップする事態が発生しました。
それが、2020年GWに開催予定だった「C98」の開催中止です。
新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の国難に直面し、コミケ準備会は史上初となる【完全中止】という苦渋の決断を下しました。しかし、リアルの場は失われても、オタクたちの情熱が消えることはありませんでした。
この記事では、C98中止の裏側と、オンライン上で表現の火を灯し続けた「エアコミケ」の奇跡について詳しく解説します!
- C98が完全中止に追い込まれた当時の感染状況と経緯
- 印刷されて世に出た「幻のC98カタログ」の歴史的価値
- 中止の当日にSNSやWeb上で発生した一大イベント「エアコミケ」の熱気
- C98の経験がその後のコミケ復活へ与えた大きな影響
苦渋の決断:コミケを襲った史上初の完全中止
本来であれば、C98は東京オリンピックの開催日程を避けるため、例年の8月ではなく「2020年5月2日〜5日」のGW期間に前倒しして開催予定でした。準備も大詰めを迎えていた2020年3月、事態は急変します。
2020年3月27日、中止の発表
日本国内で新型コロナウイルスの感染者が急増し、政府や東京都による大規模イベントの自粛要いるが強化されました。数十万人が密集するコミケの性質上、安全な開催は不可能と判断され、3月27日に中止が正式に発表されました。
45年間の歴史で一度もなかったことだもん、当時はみんな本当に大ショックだったよね……。準備会の人たちも、どれだけの葛藤があったんだろう
準備会にとっても、膨大な事前準備費用や会場キャンセル費用など、組織の存続を脅かすほどの甚大な財政的打撃を被る結果となりました。
史上初の中止:C98が直面した未曾有の国難と準備会の葛藤
C98は、オリンピック対応のために史上初の試みとなるはずだった「GWの4日間開催」に向けて、スタッフやサークルが総力を挙げて準備を進めていました。当落通知はすでに発送され、一般参加者のためのカタログ入稿も完了。
開催まであと1ヶ月という最終段階でした。
しかし、2020年春の新型コロナウイルスの感染爆発は、イベントの安全開催を不可能にしました。準備会の内部では、「表現の場を守るべき」という意見と「参加者の命と社会的責任を最優先すべき」という葛藤が激しく交わされました。
結果として、数十万人が全国から集まることによる感染拡大リスクや医療体制への負荷を考慮し、3月27日、史上初の「完全中止」という苦渋の決断を下しました。
この中止決定により、準備会は会場使用料のキャンセル料や事前パンフレット印刷費など、組織の存続そのものを揺るがす数千万円規模の莫大な負債(赤字)を抱え、同人文化の火が物理的に消えかける絶体絶命の危機に陥ったのです。
「カタログを買って応援」:オタクたちの自治と連帯の物語
イベントが中止されたにもかかわらず、すでに印刷工程を終えていた「C98冊子カタログ」は予定通り全国の書店で販売されました。ここで、コミケの歴史に深く刻まれる感動的なエピソードが生まれます。
開催されないイベントのカタログを購入することに意味はあるのか。普通ならそう考えるところですが、オタクたちは違いました。
多くの参加者が「コミケを財政破綻から救うため」「いつかまた有明で会うための支援」として、こぞってこのカタログを買い求めました。
この「買って応援」の輪はまたたく間に拡大し、C98カタログはAmazonの総合売れ筋ランキングで1位を獲得する異例の事態となりました。さらに、会場で販売されるはずだった公式の「コミケ紙袋」も、とらのあなやメロンブックスといった主要な同人書店の全面協力により、店舗での無料配布や販売が行われ、ファンの手元に届けられました。
「場所がなくなっても、自分たちで表現の場を支え続ける」というコミケ特有の強い自治精神が、最も困難な時期に証明された瞬間でした。
いとうのいぢが描いた背表紙イラストの記念碑
この「幻のカタログ」の背表紙および表紙イラストを担当したのは、大人気イラストレーターのいとうのいぢ先生(『涼宮ハルヒの憂鬱』『灼眼のシャナ』など)です。背表紙および表紙イラストを、大人気イラストレーターのいとうのいぢ先生が担当したC98カタログは、開催されなかったものの、「オタクが一致団結してコミケを守り抜いた証」として、今でもファンの本棚に記念碑として大切に保管されています。
ネット上に現れた仮想の有明:「エアコミケ」の奇跡
本来の開催期間であった5月2日〜5日の4日間、準備会と有志サークルが主導し、SNS上で「エアコミケ」という前代未聞の仮想イベントが立ち上がりました。
参加者はハッシュタグ「#エアコミケ」を使い、X上で「仮想の待機列に並ぶポスト」や、過去の思い出の写真、コスプレ画像を次々と投稿。タイムラインにはまるで本当にビッグサイトにいるかのような熱気が充満しました。
準備会も公式サイトで「エア開会宣言」「エア閉会アナウンス」を定刻通りに発信し、イベントとしての臨場感を演出しました。
通販殺到によるサーバーダウンと同人印刷所への支援
サークル側は、本来会場で頒布するはずだった新刊情報をSNSやお品書きで公開し、同人通販サイトへリンクを貼りました。結果、通販サイトには一時的にアクセスが集中しすぎてサーバーがダウンするほどの注文が殺到しました。
さらに、イベント中止で深刻な死活問題に直面していた同人誌印刷所を救うため、有志によるクラウドファンディングが立ち上がり、数千万円の支援金が瞬く間に集まりました。「本を描く人と読む人がいれば、場所がネットであってもそこがコミケになる」。
このエアコミケの成功は、同人文化の強靭な底力を日本中に示す奇跡となりました。
復活へのバトン:2020年の「欠番」がもたらしたもの
C98の中止に続き、2000年冬に予定されていた「C99」も再延期となり、結果として2020年は「一度もリアル開催が行われなかった幻の年」となりました。
逆境を乗り越えてより強く、クリーンで安全に進化した「新時代のコミケ」の出発点が、まさにこのC98だったと言えます。
幻の5月の有明:安全の確保とオンラインの連帯
C98が開催されるはずだった5月2日〜5日は、本来なら初夏の穏やかな気候のもと、熱い4日間の即売会が行われるはずでした。しかし、完全中止の決断により、全国的な感染リスクを未然に防ぎ、参加者の安全が守られたのです。
SNS上の「エア待機列」と新しいマナーの形
リアルな開場待ちは幻となりましたが、参加者たちはX上で「#エアコミケ」を活用し、自宅から仮想の待機列に並びました。ユーモアあふれる発信でネット上に一体感が生まれ、新しいマナーと連帯の形を示したのです。
そうだね。たとえリアルな会場がなくなっても、みんなのユーモアとマナーのおかげで、オンライン上にしっかりと『有明』が生まれた。どんな時もコミケはみんなで創るものだという原点を感じる奇跡だったんだ
C98に関するよくある質問(FAQ)
- C98の中止はいつ発表されましたか?
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C98の完全中止は、開催予定日の約1ヶ月前にあたる2020年3月27日に準備会より正式に発表されました。当時は国内外での新型コロナウイルスの爆発的感染拡大期にあたりました。
- エアコミケとは何ですか?
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リアルイベントが中止になった5月2日〜5日の期間に、X などのSNS上でハッシュタグ「#エアコミケ」を利用し、仮想的にコミケの開催や購入を楽しむオンライン上のイベントです。準備会公認で実施されました。
- 幻となったC98のカタログは購入できましたか?
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はい、すでに印刷されていた冊子カタログは予定通り全国の同人書店などで販売されました。コミケ準備会を支援するために多くのファンが買い求め、大きな話題となりました。
当時の流行ジャンルと頒布作品
C98の時期の同人カルチャーは、まさにコロナ禍と復活の有明 (2020-2026)の流行作品が市場を牽引していました。当時の人気テレビアニメや家庭用・ソーシャルゲームを原作としたパロディ同人誌がブースを賑わせ、壁サークルやシャッター前には長い行列が形成されました。
また、創作系や音楽・評論などのノンジャンル同人誌も多様化を見せていました。
当日のエピソードと会場の様子
C98は、コロナ禍と復活の有明 (2020-2026)の発展期の中で、サークル数および一般参加者数が着実に成長を遂げた回でした。この回では、会場内の動線整理やジャンル配置の最適化が図られ、混雑の緩和に向けた多くの対策が講じられました。
当日は、季節特有の天候(夏コミの猛暑、あるいは冬コミの厳しい潮風)のなか、多くのファンが有明の地に集い、サークルと一般参加者の熱い交流が行われました。
まとめ:C98が残した未来への約束
C98(2020年春コミ)は、リアルなイベントとしては「幻」となってしまいましたが、その裏でオタクコミュニティの結束をこれ以上ないほど強めた、伝説的な回です。
- コロナ禍により、45年の歴史で初となる「完全中止」という苦渋の決断
- 開催されないにも関わらず、支援のために全国で買い求められた「幻のC98カタログ」
- X などで爆発的な盛り上がりを見せ、創作の火を灯し続けた「エアコミケ」
- リアル会場がない逆境だからこそ際立った、参加者同士の強い相互支援の精神
C98の中止と、それに続く長い休止期間は辛いものでしたが、エアコミケで繋いだ熱量があったからこそ、その後のリアル開催の復活(C99)へとバトンを繋ぐことができました。

